翻したをどうかに差し伸べて



























「先輩、どうかしたんですか?」


「どうもしないわ。」


「元気ないじゃないですか。」


「あんたウザイ。」


「俺、先輩の事心配して言ってるんですよ?」


「余計なお世話。」


「そんな事言わないで下さいよ、俺に出きる事ならなんでも言ってください。ね?」


「じゃあ消えてください。」


「それは出来ません(うわ笑顔だし)」


「……あんた生意気よ。私が生まれた時、精子でも卵子でもなかったくせに。」


「たった一年の差じゃないですか。たいして変わりませんよ。」


「私はあんたより一年も多くこの世知辛い世の中に生きているのよ。」


「俺は生まれた時から先輩の愛をこの身に受けて生きて幸せです。」


「ちょっと待って。私一秒たりともあんたを愛したことないんだけど。」


「わかってますよ。」


「わかってるなら言わないで。」


「すいませーん。俺、自意識過剰ですから。」


「あんたうざい……人は、一番辛いときに優しくされる事ほど辛いことはないのよ。 」


「………先輩、それは違いますよ。」


「何が違うの?」


「俺は優しくしてるんじゃなくて…惨めな先輩に同情してるんですよ。はは。」


「……やっぱりあんた生意気よ。死ね。死んじまえ。燃えて死ね。」


「はい。やっぱり俺、先輩大好きです。」
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